確定測量図・現況測量図・地積測量図の違いと売却前に知っておきたいこと
「土地の測量図っていろいろ種類があって、何がどう違うのか分からない…」という人も多いのではないでしょうか?
とくに確定測量図・現況測量図・地積測量図は名前も似ていてややこしいですが、内容や使われ方がそれぞれ違います。この記事では、専門用語をできるだけ使わずに、知識がない方にも分かりやすく解説していきます。
土地の測量図が大事な理由
まずは「そもそも、どうして測量図が必要なの?」というところから、ゆっくり見ていきましょう。
境界トラブルを防ぐための「地図」になる
土地は、目に見える線が引いてあるわけではありません。フェンスやブロックが立っていても、その位置が本当に境界線なのかは、測ってみないと分からないことが多いです。
測量図は、
- ✅ どこからどこまでが自分の土地なのか
- ✅ 隣の土地との境界はどこなのか
- ✅ 道路や水路との境目はどこなのか
といったことを数字と図面でハッキリさせるための「地図」のような役割を持っています。
売却価格や買主さまの安心にも直結する
土地を売却するときに測量図が整っていないと、買主さまから
- ✅ 「境界があいまいなので不安…」
- ✅ 「あとでトラブルにならないか心配…」
と敬遠されてしまい、値引きの理由になってしまうこともあります。
逆に、内容のしっかりした測量図があれば、「きちんと確認されている土地なんだな」と安心してもらえるため、スムーズな売却につながりやすくなります。
測量図は「持っているから得をする」というよりも、「ないと損をしやすい」資料です。とくに相続や売却を検討されている土地では、早めに確認しておくことをおすすめします。
確定測量図とは?
隣地の方と立ち会って「境界を確定」した図面
確定測量図は、土地家屋調査士などの専門家が測量を行い、お隣の方や道路を管理している役所などと立ち会いをして、境界を正式に確認したうえで作成される図面です。
立ち会いの場では、
- ✅ 「境界はこのポイントでよろしいですね?」
- ✅ 「昔測った位置と違いませんか?」
などを話し合い、全員の同意が得られたら境界杭(きょうかいくい)を設置し、その位置を図面にまとめていきます。
確定測量図のメリット・デメリット
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 境界の信頼性 | 隣地所有者や行政と立ち会って確認しているため、もっとも信頼性が高い。 |
| 面積の精度 | 最新の測量機器で計測するため、登記面積との差がはっきり分かる。 |
| 買主さまからの評価 | 「安心できる土地」として評価が高く、売却活動でも有利になりやすい。 |
| 費用・期間 | 隣地との調整や役所との協議が必要なため、費用も期間もある程度かかる。 |
隣地所有者さまが遠方にお住まいだったり、境界の認識が食い違っている場合、話し合いに時間がかかることもあります。早めにご相談いただくと、売却のタイミングに間に合うように進めやすくなります。
現況測量図とは?
「今の状態」を測った図面(境界は未確定のことも)
現況測量図は、その名のとおり「今の状態(現況)」の形や面積を測った図面です。ブロック塀やフェンスの位置、建物の位置などを測り、図面にまとめます。
ただし、隣地の方との立ち会いや境界確認をしていない場合は、「境界が正式に確定した図面」ではない点に注意が必要です。
こんな場面で使われることが多い
- ✅ 建物を建て替えるときのプラン作成の資料として
- ✅ 駐車場や外構工事の計画を立てるとき
- ✅ 売却前の目安として、だいたいの面積や形を知りたいとき
現況測量図だけでも、ある程度の面積や形は分かりますが、法的な境界を争えない場合もあるため、売却や相続でしっかりした証拠を残したいときは、確定測量図を検討した方が安心です。
地積測量図とは?
法務局に備え付けられている「登記用の測量図」
地積測量図は、主に土地の表題登記や分筆登記などを行ったときに作成され、法務局に保管される図面です。登記簿の「地積(面積)」に基づいているため、この名前がついています。
すべての土地に必ずあるわけではありませんが、比較的新しい登記がされている土地であれば、法務局で取得できるケースが多いです。
昔の地積測量図は精度に差があることも
地積測量図といっても、作られた年代や当時の測量方法によって精度に差がある場合があります。昔は今ほど精密な機械がなかったため、現在の測量で測り直すと面積が変わることもあります。
そのため、
- ✅ 地積測量図の面積と、現況の測量結果が大きく違う
- ✅ 図面に境界杭の位置がはっきり書かれていない
といったケースでは、新たに確定測量をし直すことを検討することもあります。
確定測量図・現況測量図・地積測量図の違いを一覧で比較
ここまでの内容を、一覧表で整理してみましょう。
| 種類 | 境界の正確さ | 主な目的 | 売却時の印象 |
|---|---|---|---|
| 確定測量図 | 隣地・役所と立ち会い済み。もっとも信頼性が高い。 | 売却・相続・分筆など、長く残る資料にしたいとき。 | 安心感が高く、買主さまからの評価も良い。 |
| 現況測量図 | 現状の形を測った図面。境界は未確定の場合も。 | 建築計画やリフォーム計画の参考、面積の目安確認。 | 目安としては便利だが、単独では不安を感じる方も。 |
| 地積測量図 | 登記時点の図面。年代や測り方によって精度に差がある。 | 登記内容の確認、昔の境界の考え方を知る手がかり。 | あると安心材料だが、古いものは再測量を求められることも。 |
「できれば確定測量図があるとベスト」、
「少なくとも地積測量図や現況測量図で状況を把握しておく」
このイメージを持っていただくと分かりやすいと思います。
売却・購入の場面でよくあるご質問(FAQ)
確定測量図がなくても売却はできますが、買主さまから値引きの相談を受けやすくなるのが実情です。また、あとから境界トラブルが起きた場合に、売主さま・買主さま双方が困ってしまいます。
できる範囲で構いませんので、売却前に測量について一度検討することをおすすめしています。費用感や必要性は、土地の状況によって変わりますので、まずはお気軽にご相談ください。
現況測量図だけでも、土地のイメージをつかむ資料としては十分役立ちます。ただし、「境界が正式に確定した図面ではない」ことは誠実にお伝えした方が良いでしょう。
そのうえで、売買契約までに確定測量を行うのか、それともセンチュリー21イーハルのような不動産会社が間に入り、リスクをきちんと説明したうえで契約を進めるのか、ケースに応じてご案内させていただきます。
昔の測量方法と今の測量方法では精度が異なるため、登記上の面積と実測の面積が違うというケースは珍しくありません。
売却の際は、「登記面積で売買するか」「実測面積で売買するか」を決める必要があります。どちらが良いかは土地の状況や周辺相場によって変わりますので、専門家に相談しながら進めるのが安心です。
結論から言うと、「登記面積 = 地積測量図」ではありません。
ただし、この2つは深く関係しているセットのような存在です。
■ 登記面積とは?
法務局の登記簿に記載されている、土地の面積(数値)のことです。
いわば「帳簿の中に書いてある面積」です。
■ 地積測量図とは?
土地の形や辺の長さ、面積の計算根拠などが描かれた「図面(絵つきの資料)」です。
登記を行う際に作られ、法務局に保管されています。
■ 両者の関係はこう理解すると分かりやすいです
- ✅ 地積測量図 → 面積を出すための「元になる図面」
- ✅ 登記面積 → 図面をもとに決められた「登記簿上の面積」
つまり、地積測量図をもとに算出された面積が「登記面積」として登記される、という関係です。
■ 実務でよくある注意点 古い土地では、現在の測量結果と登記面積がズレているケースも珍しくありません。
その場合は「実測売買」にするか「公簿売買」にするかを検討する必要があります。
「うちの土地はどうなんだろう?」と気になった方は、センチュリー21イーハルへお気軽にご相談ください。
実測面積とは、実際に測量して割り出した「本当の土地の広さ」のことです。
登記簿に書いてある面積(登記面積)とは異なり、最新の測量機器で現地を測って算出されています。
古い土地の場合は、登記面積と実測面積にズレが出ていることも珍しくありません。
まとめ|自分の土地の「今」と「将来」を一緒に確認しましょう
一口に「測量図」といっても、確定測量図・現況測量図・地積測量図には、それぞれ役割や信頼性の違いがあります。
- ✅ 将来まで安心して残せるのは「確定測量図」
- ✅ 今の状態を知る目安になるのが「現況測量図」
- ✅ 登記の内容を確認できるのが「地積測量図」
売却や相続を考えるタイミングは、ご自分の土地の状況を整理し直す良い機会です。「うちはどの測量図があるんだろう?」「このまま売っても大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。
センチュリー21イーハルでは、小山市・下野市・栃木市・結城市エリア近郊を中心に、土地の測量や境界のご相談、売却のご相談までワンストップでサポートしています。お客さまのペースに合わせて丁寧にご説明いたしますので、「まずは話だけ聞きたい」という方も大歓迎です。
本記事の内容は、一般的な測量図の考え方を分かりやすくお伝えすることを目的としています。
実際の手続きや必要な測量の種類は、土地の場所・形状・周辺状況によって異なります。
具体的な売却や相続をお考えの際は、必ず専門家(土地家屋調査士・司法書士・税理士など)や、センチュリー21イーハルまで個別にご相談ください。
小さな不動産屋さんならではの、きめ細かな対応で、売却・購入・相続・空き家など、不動産に関するあらゆるお悩みに丁寧にお応えいたします。 まっすぐにお客さまと向き合う宅地建物取引士が、お一人おひとりのご事情に寄り添い、誠実かつ親身にサポートいたします。












